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【なぜ中国で出産?】日中ハーフ子どもの国籍問題

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Lisa
大家好!私は妊娠がわかってすぐに中国へ移住し、中国で出産することに決めました。今回はなぜ日本人である私が中国で出産することにしたのか、日中ハーフの子どもの国籍の観点からお話ししていきます!

 

中国出産を決めた理由

私の夫は中国人、私は日本人なので、

私たちの子どもは日中ハーフです。

本当は母国の日本で出産したいと思ったこともありましたが、

私は妊娠初期の段階で、中国出産を決意しました。

 

理由①:中国移住がすでに決まっていたから

中国出産を決めた理由の1つは、

妊娠が発覚した際、すでに中国移住をすることが決まっていたからです。

夫と私が中国へ引っ越したのは2023年1月です。

その時期はちょうど中国でゼロコロナ政策が終了し、

中国国民の大多数がコロナに感染しているのではないかと言われていた時期です。

中国のこの先について想像しがたいものだったため、

一度中国に入国したら、しばらくは日本に帰れないのではないか、

と考えて、中国で出産すること覚悟をしました。

 

理由②:子どもの国籍を二重国籍にするため

中国出産を決めたもう1つの理由は、

子どもの国籍を中国と日本の二重国籍にするためです。

中国人と日本人の親を持つ日中ハーフの子どもは、

中国で生まれた場合、中国人の親の戸籍のもと、中国籍になります

ただ、片親は日本人であるため、

出生後3か月以内に在中国日本領事館などの役所へ、

「出生届」を提出します

出生届を提出することで

 

メモ

・日本人の親の戸籍に入る

・日本国籍を留保する

 

という2点の手続きをすることになります。

留保した日本国籍は、子どもが18歳になるまでに、

日本国籍になるのか、ならないのかを選択する必要があります。

私は「二重国籍」という表現をしていますが、

実際は日本も中国も二重国籍を認めていません。

中国生まれの日中ハーフの場合は、

中国籍を持ちながら日本籍を留保しているため、

生まれながらにして日中どちらかの国籍を選ぶ権利を持

という表現が適切かもしれません。

 

なぜ二重国籍に?

私たち夫婦はしばらく中国で生活する予定のため、

以下の観点から中国籍も持っていたほうが有利ではないかと考えました。

 

・中国のローカル学校に入りやすい

・中国の身分証や戸籍がもらえる

・中国で外国人として生活するのは苦労が多い

 

特に「中国の身分証や戸籍がもらえる」という観点は、

私たち夫婦は中国で子育てするに際して重要度が高いと考えています。

中国では住んでいるところに戸籍がないとその学区域の学校に入ることができません。

もし外国籍として中国で生活していて中国に戸籍がない場合、

「借读生」(非正式の学生)という形式でローカル学校に通うことになるそうです。

(「借读生」という形式はその学校によってできるかできないか異なるため、必ずしもできるとは限らないとのことです。)

「借读生」の場合、学習に関しては正規学生と同様ですが、

「借读生」のみ支払わなければならない「借读费」という費用が発生します。

中国人は戸籍を最重要視している傾向があり、

通学のみでなく、銀行口座開設や携帯電話の購入、

また、就労に関しても戸籍が求められます。

中国で生活するには、戸籍がないと不便になりがちです。

そのため、日中ハーフの子どもに中国の戸籍を持たせていることは理にかなっていると感じています。

 

ただし、中国籍の保持はもちろんのこと、

日本籍を選ぶ選択肢も与えたいと思っています。

中国籍か日本籍か最終的にどちらを選ぶのかに関しては、

私たち親が選ぶのではなく、

子どもに自分で選択してほしいという願いがあり、現在の形にしました。

 

中国生まれ日中ハーフだと面倒に感じること

日本パスポートの所持

表面上では中国籍のため、中国のパスポートを所持しています。

在青島日本国総領事館のHPによると、

中国生まれの日中ハーフが日本のパスポートを取得したい場合、

「中国国籍離脱」の手続きが必要になります。この手続きは審査等が煩雑であり、長時間を要することになります

在青島日本国総領事館HPより引用

とのことです。

日本のパスポートの取得は可能かもしれませんが、現実的には難易度が高くなりそうです。

 

ノービザで日本へ入国

日本籍を保留している状態で、日本のパスポートを持っていないので、

日中ハーフの子が日本に入国する場合はビザを取得する手間があります

私の子どもの場合は中国人夫に帯同する形でビザを取得しています。

 

日本一時帰国時の保険購入

日本では外国籍扱いのため、

日本に一時帰国をした際に病院にかかることを想定して、

外国人用の保険に入っておく必要があります。

こちらは長く日本を離れている私も日本の健康保険がないため、

子どもと一緒に保険を購入して帰国しました。

保険に関する情報はまた別記事にまとめたいと思います。

 

日本人学校への入学はできる?

中国にある日本人学校に入学する場合は可能なのか問い合わせてみたところ、

可能だそうです

青島日本人学校のHPによると、

以下のような入学条件があるとのこと。

 

日本人学校の入学条件

中華人民共和国山東省青島市及びその周辺に在住する日本国籍を持つ日本人の子女 であり、保護者と同居している。

日本人の母(私)と青島に居住しているためOK

中国滞在に有効な外国人居留許可証を有する保護者に随行している子女であること。

日本人の母(私)は外国人居留許可証を所持しているのでOK

 

また、HPには子どもの国籍について明記がありませんでしたが、

問い合わせたところ、特に国籍に指定はないとのことなので、

中国籍を持つ日中ハーフでも入学可能ということになります。

 

ただし、「日本語で授業を受けることができる子女であること」

という条件もあったため、日本人学校なので当たり前ではあるのですが、

中国在住の日中ハーフにとって日本語学習は簡単ではないなかでも

入学できるくらいの日本語力をしっかりと身につけさせる必要はあります。

 

日本生まれの日中ハーフはどうなる?

日中ハーフの子どもを日本で出産したらどうなるのでしょうか。

私は実体験がないため、あくまで調査した結果にはなってしまいますが、

 

  • 日中両国籍を保持
  • 日本のパスポートが取得可能
  • ただし中国の戸籍が取得できない
  • 中国のパスポートも取得できない

 

日本に居住する場合は問題ないと思われますが、

中国に長期間居住する場合に中国の戸籍がないのは

幼稚園や学校への入学に不便を感じる可能性があります。

特に中国ローカルの学校の場合、

上記で記載した通り、戸籍を持っていることが必須条件であるため、

入学手続きが少し煩雑になる可能性があります。

 

終わりに

Lisa
今回は日中ハーフの子どもを中国で出産した理由についてお話してみました!

私たち夫婦はしばらく中国に住むことが決まっているため、このような選択をしました。

ただ住んでいる都市によっても異なりますし、

日本に住むのか中国に住むのか、

さらに何を重要視するのかによっても考え方は違ってきます。

あくまで一意見として読んでご参考にしていただけたら幸いです。

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  • この記事を書いた人

Lisa

你好!台湾、日本、オンラインでの日本語教師経験を経て、現在は中国青島で中国人の夫と中国で産まれた日中ハーフの子どもと三人で暮らしています。中国移住2年目。 TOEIC900点、HSK5級、中検3級、日本語教師資格所持。

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